2011年6月7日火曜日
「ら」
まあ、要するに。
日本語の動詞は、基本形である五段活用のものがいちばん多くて。
だから五段活用はいろいろ優遇されていて、
たとえば動詞に「受け身形」や「可能形」なんてバリエーションがあるんですよね。
五段活用の可能形ってのは、
「行く」なら「行ける」、
「跳ぶ」なら「跳べる」ってふうに、
まんまで可能の意味を含んだ形。
動詞の未然形+可能の助動詞で、
「行かれる」「跳ばれる」ってやることもできますが、
まあ、あまりやらんですな。
この、動詞の可能形は基本的には五段活用のものにしかないので、
「見る」「信じる」のような上一段活用だったり、
「耐える」「認める」などの下一段活用だったりすると、
先に掲げた「動詞の未然形+可能の助動詞」で作るしかなくなります。
この際、助動詞「られる」ではなく「れる」をくっつけて、
「見れる」「認めれる」ってやるから問題になるわけですが、
どうしてそうなったのか、よく言われているのが、
五段活用動詞の可能形は数が多く耳慣れているから、ついついそれに似せて、
助動詞「れる」をくっつけてしまった(少なくとも「ら」を抜いた)、ということと、
正しく「ら」を入れて「見られる」「認められる」とすると、
受け身(や、尊敬や自発)とまったく同じ形になり、
文脈から判断しづらい場合があるから、ということなようです。
まあ、四の五の言っても、
ちゃんと「ら」を入れて「信じらんない」とか普通に言ってる人だって、
肯定のときは「信じれる」って言っちゃうなら、
こりゃ単に言いやすいほうに流れてるだけですわな。
ちなみに「あなたがいたから、今までやってこれた」は誤りで、
これも正しくは「やってこられた」です。
「来る」はカ行変格活用の動詞で、五段活用ではないので。
いやあ、本当に言葉って生きてますよね~。
話すときはいいとしても、書くときは正しく書きたいなあと思います。
「んっ?」と迷ったら、五段活用かどうかを判断しましょう。
それが五段活用なら、「ら」のない可能形でOKです。
※五段活用の見分け方
否定の助動詞「ない」をつけたときに、「ア行+ない」になるもの。
「読ま+ない」「聞か+ない」「話さ+ない」
小学校のときにやりましたね。なつかしー!(笑)
goo「教えて!ウォッチャー」
【「ら抜き」言葉って気になりますか?】
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